2020年08月03日 日本先進会全般

「中長期の大改革」とは、結局何なのか?

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前回の「日本先進会のセカンドキックオフ」では、今後の発信の方針などについてお話ししたのですが、このタイミングでもう一つ、お伝えしておきたいことがあります。それが今回のテーマの、「中長期の大改革とは結局何なのか?」です。

みなさんもご存知の通り、私たち日本先進会は、「中長期の大改革、中長期の大改革」と、繰り返しているわけなのですが、それに対して、「なんで中長期なのか?」とか、「なんで今じゃないの?」という質問も寄せられているのです。これらの質問に対してシンプルに答えれば、まず「なんで中長期なのか?」というポイントについては、「日本が抱える根本的な問題は、10年とかそれ以上の、中長期的な取り組みをしなければ解決できないものだから」という答えになりますし、逆に言えば、これまでの政治が、そういった中長期の目線での政治をとことんサボってきた結果が、今の日本なのです。

それから、「なんで今じゃないの?」というポイントについては、その気持ちはよくわかります。でも、当たり前の話なのですが、中長期の大改革というのは、今すぐにはできないからこそ、「中長期の大改革」なのです。じゃあ、今すぐにできないなら、そんなのどうでもいいのかと言えば、それじゃダメなのです。たとえば大学受験だって、チームスポーツだって、何年も先の目標を立てて、そこに一歩ずつ進んでいく、これをやらなかったら、大きな成功なんてあり得ません。

とにかく、何年も先の目標を立てて、そこに一歩ずつ進んでいくべきだというのは、本来、政治だって同じはずなのに、今の政治家が誰も、10年後、20年後までに実現すべき具体的な政策なんて議論していないということもあって、私たち国民は、つい目の前の政局ばかりに捉われて、「中長期の大改革」というものの重要性を見落としてしまう。これをとにかく、変えなければならないのです。

ここまでは精神論みたいなものですが、ここからは「中長期の大改革」について、もう少し具体的なイメージをもってもらうために、これまでの30年間、そしてこれからの30年間を考えてみましょう。

1990年あたりというのは、日本を取り巻く状況が、いろいろな意味で大きく変わり始めたタイミングだったので、非常に重要なのです。たとえば経済の観点では、この頃から、経済成長の鈍化や、格差の拡大が問題になり始めました。それから、たとえば外交・安全保障の観点では、この頃に冷戦が終結して、新しい国際社会の秩序に移行し始めました。

ここで問題は、この1990年頃から今に至るまで、状況が大きく変化しているにも拘わらず、政治が無意味な権力闘争に明け暮れて、日本が抱えている本質的な問題を解決することを、とことんサボってきてしまったことなのです。だからこそ、たとえば社会保障では、社会保障に使うお金は増え続けてきたけれども、多くの国民は、満足も納得もしていないし、たとえば教育でも、教育格差や、教育の質の低下が、大いに問題になっている。税制だって、格差是正を十分に実現できていないどころか、複雑で非合理的な税制が、経済の足を引っ張っているし、雇用制度も時代遅れで、格差の拡大や、経済停滞の原因になっている。もうとにかく、問題が山積みなわけです。一方で、外交・安全保障はと言えば、常に日本はアメリカの言いなりなのに、だからと言って、アメリカとの信頼関係が盤石かと言えば、決してそういうわけでもない。アメリカ以外の国との関係だって、全く素晴らしいわけではなくて、微妙~な感じです。どれもこれも、この30年間、政治が面倒なこと、厄介なことを、先送りし続けてきたから、本質的な問題が放置されてしまっているわけです。

それで、過去の話ばかりしてもいけませんので、ここからは未来の話に移りたいのですが、私たち日本先進会がみなさんに問いかけたいのは、これからも、これまでの30年間と同じような政治を繰り返してしまっていいのか、ということなのです。これは、先ほどから何度も繰り返していることですが、社会保障にしろ、教育にしろ、税制にしろ、雇用制度にしろ、あるいは外交・安全保障にしろ、当然のことですが、短期間で大きな変化を実現することは、どんな政策領域でも不可能です。でも、中長期の目線で理想を掲げて、それに少しずつ近づいていくことができれば、10年や20年というスパンでは、大きな変化を実現することはできるはずです。つまり、私たち国民は、10年後や20年後に、私たち自身が後悔しないためにも、あるいは、次世代の国民がより幸せになるためにも、今から、「中長期の大改革」を始めるべきなんじゃないか。これが、私たち日本先進会の考えなのです。

もちろん今は、新型コロナウィルスの問題への対応で慌ただしいですから、どうしても足元の状況に右往左往して、短期的な思考に陥ってしまいがちです。でも、また将来に同じような問題が起きた時に、政府がよりスピード感をもって、より適切に国民を守れるようなシステムを作るためにも、「中長期の大改革」は、やっぱり必要なはずなのです。それに、今から30年後の2050年頃には、いわゆるシンギュラリティ、つまり人工知能が人類を超える時が来るかもしれないとも言われていますよね。もしシンギュラリティが起きるとして、その後の世界が一体どのようになっているのかは想像が難しいのですが、とにかく、人間が人工知能に支配されてはいけないとか、あるいは人工知能をめぐって、人間同士が醜い争いをしてはいけないとか、いろいろな不安要素があるわけです。でも私たちは、今から「中長期の大改革」をきちんと始めて、10年後や20年後までに、自分たちが胸を張れる社会経済を築き上げることができれば、いろいろな不安を抱えることなく、たとえばシンギュラリティだって迎えられるかもしれないじゃないですか。「中長期の大改革」というものには、そういった意義もあるのです。

繰り返しになりますが、これまでの30年間、そしてその結果としての、今の日本の状況を踏まえて、日本先進会は、「中長期の大改革」が重要であると、確信しています。是非、これから30年をムダにしないためにも、私たち日本先進会と一緒に、「中長期の大改革」を実現していきましょう!

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